医療や介護の専門家を講師に招いた「みんなの医療・介護 NIC健康セミナー」(新潟日報販売店グループ主催)が9月2日、燕市の市中央公民館で開かれました。約80人が参加し、来年3月に控える済生会新潟県央基幹病院(三条市)の開院によって変わる地域医療や、健康長寿につながる骨折予防の秘訣(ひけつ)について理解を深めました。
この日は、県央基幹病院の院長に内定している県立燕労災病院の遠藤直人院長と、同病院整形外科の野﨑あさみ医師、燕市保健センターの永井優子保健師が登壇しました。
遠藤院長は、県央基幹病院のイメージ図や図面を用いて病棟内を紹介。ヘリポートを備え、救急対応に力を入れると説明しました。
また、新病院は救急や手術などの急性期医療を主に担うと強調。病状が安定した後は近隣の病院へ転院するなど、県央地域全体で一つの病院の様に連携していくとし、「住民の理解が何より重要。日頃から家族間で話し合ってほしい」と呼びかけました。
野﨑医師は高齢者が要支援や要介護になる原因の約12%は骨折だとし、骨粗しょう症対策について解説しました。
骨粗しょう症は、加齢により骨がもろくなり、軽い外傷などで骨折しやすくなる病気です。女性は65歳以上、男性は歳以上で危険性が高まるとされます。
野﨑医師は「自覚症状がないからと見過ごされがちだが、知らない間に骨がもろくなっていることが多く、誰でもなり得る病気」と指摘。中でも新潟県の骨粗しょう症検診率は4%と全国的にも低いといいます。
散歩やウオーキングなど、少しずつ続けられる運動を行い、カルシウムなどを含む食事をバランスよく取るといった対策を呼びかけるとともに、「定期的に検査を受け、適切に治療を行うことが大切」と注意を促しました。
燕市保健センターの永井保健師は、市が8月に始めた「健康・医療・子育てLINE」を紹介しました。登録すると、がん検診などの予約がスムーズにできたり、ワクチン接種などの情報が届いたりすると便利さをPRしました。
また、運動や健診受診などで得られるポイントで賞品がもらえる「つばめ元気かがやきポイント事業」についても告知。今年で年目を迎えることからスタンプラリーや講演会などの特別企画があるとし、「ぜひ参加して健康と賞品をゲットしてほしい」と呼びかけました。
次回のNIC健康セミナーは10月21日、見附市保健福祉センターで開催する予定です。
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