医師や専門家を招き、医療や介護を学ぶ「みんなの医療・介護 NIC健康セミナー」(新潟日報販売店グループ主催)が9月7日、加茂市の加茂病院講堂で開かれました。同病院の富所隆院長、須田医院(田上町)の須田剛院長、加茂市健康福祉課の大野博司課長が講演。約60人の参加者は、健康寿命を延ばすヒントや脳卒中予防などについて知識を深めました。
富所院長は、国内の病院に入院する患者の約8割が65歳以上の高齢者であると指摘。入院理由として、肺炎や心疾患、脳血管、骨折など高齢者に多く見られる疾病が上位を占めていることを挙げました。
「これらの疾病は生活習慣を改善すれば予防できる。健康な未来のためには、食事、運動、コミュニケーションが大切」と富所院長。「バランスよく食べ、腹八分目に」「散歩やジョギングを続け、階段を使うよう心掛ける」「ポジティブ思考を高め、幸福度を上げるために人と話し、夢を持ってほしい」などと呼び掛けました。
また、須田院長は、冷蔵庫の普及や食生活の改善に伴い、近年では、血管が破れる脳出血が減り、血管がつまる脳梗塞(こうそく)の割合が増えていることを紹介しました。
その上で禁煙や減塩、運動など生活習慣の改善や、糖尿病や不整脈といった疾病を放置せず治療することが、脳卒中の予防につながると強調。「脳出血、脳梗塞はともに血圧が高い人ほど発症率が高まる」とし、血圧を正しく測り、コントロールすることの大切さを訴えました。
大野課長は、加茂市が取り組む「健康ウォーク」や「健康講座」のほか、歩数によってポイントがたまる「かも健康ポイント事業」について紹介。「1年間で最大三千円分の商品券と交換できる。まちを歩きを楽しみながら、健康増進につながる」とアピールしました。
セミナー終了後の健康相談会では、「血管年齢測定」と「物忘れ度チェック」が行われました。参加者は結果を見ながら、薬剤師のアドバイスに耳を傾けていました。
次回のNIC健康セミナーは10月26日、妙高市で開催予定です。お近くの方は、ぜひご参加ください。
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