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「健康経営に取り組もう」先進企業の事例紹介Vol.3

 従業員の健康増進を通し、生産性や企業価値を高める「健康経営」の取り組み

が県内でも広がっています。県内で健康経営に取リ組む「にいがた健康経営推進企業」から、20社の取リ組みを3回に分けて紹介します。


建設業のイメージ払拭「新3K」へ奮闘(小柳建設)


今働いてくれている、これから働いてくれる人たちにとって居心地の良い職場環境を提供し続けたいという思いがありました。社員からも、受動喫煙や休憩時間の不公平感などに関心が集まっていることを知り、まずは試験的に敷地内禁煙を行いました。その後、社員アンケートの結果を基に労働安全衛生委員会で審議。喫煙者、非喫煙者双方の意見を聞き、3カ月間かけてルールを構築し、敷地内完全禁煙としました。6月から導入した禁煙手当は、パート社員を含む全社員を対象に、禁煙宜言をした非喫煙者に、月額2千円を支給しています。17人が禁煙に挑戦し、31%だった喫煙率が 21%に減少しました。




建設産業の課題としては、3K「きつい、汚い、危険」イメージの払しょくや、それに伴い担い手不足が挙げられるため、まずは今働いている皆さんがより働きやすく、働き甲斐を感じられる職場環境を実現することが必要と考えました。その一つとして取り組んだ禁煙に関する取り組みは、実際に働く社員の声を吸い上げ反映させたことが功を奏したと思っています。社員からは不公平感がなくなったなどの声があり、生産性向上にも貢献しています。


代表取締役社長

小柳卓蔵さん


 

小柳建設株式会社

〒955-0047三条市東三条1丁目21番5号

TEL : 0256 (32) 0006  FAX : 0256 (34) 7601


■事業内容/総合建設業

■設立/1945年11月

■従業員数/223名(2023年10月現在)

 




「社員の健康=企業の健康」の理念で(スワロー工業)


社員交流や運動不足解消を目的として様々なサークル活動を行っています。「ソフトボー ル」、「マラソン」に加え、今年から「フットサル」サークルを立ち上げました。普段運動をしない社員の運動不足解消のきっかけ作りや、業務外での社員交流による関係構築に大きく貢献しています。会社がサークル費を補助しており、複数を掛け持ちしている人もいます。他に運動の取り組みとして、毎朝ラジオ体操を行っているほ か、事務作業の際にバランスボールを使って体幹を鍛えている人もいます。また、血圧計を導入したほか、数力月に一度の頻度で健康意識を高める活動として、「血管年齢測定」や「野菜摂取レベル測定」などを行っています。




平均年齢は30代前半と、若い社員が多い会社ですが、健康の大切さや、「何事も体が資本」であることを知ってもらいたいと考えています。「社員の健康=企業の健康」との思いで取り組んでいます。企業イメージが上がり、離職率の低下や生産性の向上で業績も上がっています。


代表取締役

原田雅史さん







 

スワロー工業株式会社

〒959-1286 新潟県燕市小関657番地

TEL : 0256(63)6031  FAX : 0256(63)6053


■事業内容/外装建築金具の企画・製造・販売

■設立/1967年12月26日

■従業員数/84名(2024年1月現在)

 



「元気いっぱいの職場づくり」を目指している(大光銀行)


人間ドックやインフルエンザの予防接種は、健康保険組合を通じて従業員本人はもちろん配偶者の分も費用を補助しています。全身の病気にも関わる歯周の検査も行って おり、自分で口腔内の検体を採取して検査機関に送るだけで調べることができます。精密検査の費用補助を周知し、受診勧奨を強化し たことで、2022年度の精密検査受診率は86.5%に。また、毎週水曜日 はノー残業デーとし、定時退行を呼びかけ、従業員に意識付けを図っています。

ソフトテニスで県代表として国体に出場した清水彩さん(25)は「激励金が支給されたり、定時で上がらせてもらえたりと、打ち込める環境が整っており、周囲の協力に感謝している」と話しました。




当行では「健康経営宣言」を制定し、従業員の健康をサポートすることで、元気いっぱいの職場づくりを目指しています。人材は 銀行経営の礎であり、価値を生み出す大切な財産です。健康経営 の推進により、当行で働く従業員の更なるパフォーマンスの向上や組織の活性化を図ってまいります。


取締役頭取

石田幸雄さん




 

大光銀行

〒940-8651長岡市大手通1丁目5番地6

TEL : 0258(36)4111  FAX : 0258(37)5564


■事業内容/銀行業

■設立/1942年3月

■従業員数/818名〈2023年3月現在〉

 



主体的な取り組みで心も体も健康に(新潟県労働金庫)


ヘルスリテラシーを身に付けてもらうために、研修会を実施。産業医が健康について講話したり、部店長が意見交換したりする場を設けています。今年は産業医が腰痛や睡眠、ドライアイなど10個の健康課題について約5分の講義動画を10本制作し、全役職員が視聴して学ぴました。

ストレスチェックはストレス要因の分析が可能な80項目で実施し、高ストレス者やメンタル不調の早期発見に努めています。2023年度は入職後1〜3年目の職員約40人に産業看護職が面談を実施しました。また、職員間のコミュニケーシ ョン向 上および部店間の連携によるお互いを思いやる・助け合う組織風土の醸成も重視して取り組んでいます。




「健康経営」は職場の共通言語となりました。自主的にやることを見つけたり、健康を自分ごとと して捉えたりすることが根付いてきたと感じます。職員から意見をもらっていますが、年々、健康経営への肯定的な意見も増えています。


理事長

齋藤敏明さん






 

新潟県労働金庫

〒951-8565新潟市中央区寄居町332番地38

TEL : 025(223)8201(人事部)  FAX : 025(228)3419

■事業内容/金融

■設立/1952年6月

■従業員数/542名(2023年11月現在)

 



「人間を大切にする」経営理念の下で(福田組)


社員への時間外労働やタイムマネジメントの意識付けを図るため に勤怠管理のシステムをバージョンアップ。社員の就業状況の各指標を個人のパソコンのトップ画面に一且でわかるように表示しています。有給休暇の取得の促進と合わせることでワークライフバランスの実現をさせたいと考えています。社員からは時間短縮や作業効率の向上などの取り組み事例を募集しています。社内ポータルに事例集を掲載し社員に水平展開を図っています。2カ月に1回、冊子で発行する社内報では健診結果の見方や内容、数値を下げるための食事といっ たトピックを取り上げ健康診断の結果確認の啓発を図っています。




経営理念では「人間と環境を大切にする」とうたっています。この理念と健康経営の姿がリンク。実際何が課題なのかを勉強することにしました。当社では健診や ドックの受診率は高いですが、有所見率が業界平均より高めと分かり、健康管理に取り組んでいます。


執行役員人事部長

渡邊哲さん



 

株式会社福田組

〒951-8668新潟県新潟市中央区一番堀通町3-1

TEL : 025 (266) 9111 FAX : 025 (266)5591


■事業内容/建設工事の請負、企画、設計、監理およびコンサルティング業務

住宅の建設および販売ならびに土地の造成および販売など

■設立/1902年1月

■従業員数/895名(2023年4月1日現在)

 



働きやすさを追求 人材こそ最大の経営資産(北陸保全工業)


健康経営とSDGs推進を兼ねて、会社周辺をウォーキングしながらごみ拾いをする社内企画「クリーンウオ ーキング大作戦」を行いました。4 ~6月の月2回、業務前の社員に参加を募って実施。阿賀野川河川敷公園や県道沿いなど約2キロのコースを歩き、環境整備をしながら心地よい汗を流しました。また、健康管理アプリ「グッピーヘルスケア」を活用してウオークラリーに参加するなどし、楽しく体を動かせると従業員からも好評を得ました。他にもバランス ボールなどのトレーニンググッズを社内で自由に使えるようにしたり、プリンターの横に踏み台を設けて待ち時間に運動できるようにしたりと、体を動かす機会を増やす工夫を行っています。




健康経営の推進には時間がかかりますが、背伸びをせず、何が課題なのかを見極めて何か 一つでもやり始めることが大切。できることを 積み重ねて続けることで、徐々に成果が現れて くると思っています。


代表取締役社長

青池八枝子さん






 

北陸保全工業株式会社

〒950-0802新潟市東区 日市180番地1

TEL:025(384)8908 FAX:025(384)8928


■事業内容/建設業・廃棄物処理業

■設立/1967年3月

■従業員数/65名(2023年9月現在)

 



がん対策から健康経営へ(研冷工業)


健診の受診率は100%を維持しています。35歳以上を対象とするがん検診もほぼ100%。社員もパートも会社負担で受けることができます。

歯科医師会を通して事業所歯科健診を紹介してもらったことがきっかけで3年前から歯科健診も社内で行っています。歯周病予防ががんなどさまざまな病気の予防につながるといわれています。健診では歯の磨き方などのアドバイスもしてもらいます。健診の導入は一人一人が通うより、利便性が高く、費用も安くなる、会社も管理しやすいというメリットがありました。何年も歯科医院に行っていないという人も多かったのですが、若者を中心に社員の意識の変化も実感しています。




会社を長年支えてくれた社員を退職後にがんで相次いで亡くしたことを契機に、がん対策に取り組ん だのが始まり。やがて健康経営全体に取り組むよう になり、現在は働き方改革にも力を入れています。積み重ねを継続していきたいです。


代表取締役社長

酒井巳喜雄さん



 

研冷工業株式会社

〒950-0952新潟市中央区親松138番地21

TEL:025 (281)4800 FAX:025 (281)4811


■事業内容/空調・衛生・電気設備、省エネ提案、メンテナンス

■設立/1973年5月

■従業員数/35名 (2023年11月現在)

 



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