7/26 胎内市でNIC健康セミナー リウマチの最新治療学ぶ
- ke-yamamoto
- 7月27日
- 読了時間: 2分

(2025/7/27)
地域医療や地域特有の疾病について学ぶ「みんなの医療・介護 NIC健康セミナー」(NIC新潟日報販売店グループ主催)が7月26日、胎内市の市産業文化会館で開かれました。約60人が参加し、リウマチ治療や慢性腎臓病(CKD)の治療、予防について熱心に耳を傾けました。

「リウマチの最新治療」と題し講演した県立新発田病院リウマチセンターの伊藤聡センター長は、薬物治療の効果や注意点を解説しました。
このうち、「アンカードラッグ」(中心的な薬)である治療薬「メトトレキサート」(MTX)について伊藤センター長は、「年齢が若く合併症のない患者であれば効果的だが、副作用による死亡例も多い。採血検査などをせず、腎機能が低下した高齢者に使うのは危険」と注意を促しました。
また、関節の炎症を抑える「JAK阻害薬」が、帯状疱疹(ほうしん)を引き起こす原因になると指摘。「免疫抑制治療を行っている場合、生ワクチンは非常に危険であり、不活化ワクチンを接種してほしい」とアドバイスしました。

村上総合病院内科医長の宇賀村大亮医師は、「2024年のデータでは成人の5人に1人がCKDと患者数は年々増えている」と説明。合併症のリスクに触れ「CKDと診断された際、約25%の患者が糖尿病、約70%が高血圧の症状がある」と腎臓病との関連性を指摘しました。
その上で「CKDの原因のほとんどは生活習慣病によるもの。糖尿病患者やタンパク尿が出ている人はより厳格に血圧管理を行ってほしい」と強調。腎臓を守るために必要な生活習慣として禁煙や口腔(こうくう)ケア、1日6グラム未満の食塩接種などを挙げました。

胎内市健康づくり課の加藤恵梨香さんは、健康増進のポイントとして、運動のほか家事や労働といった生活活動を含めた「身体活動」の確保と主食、主菜、副菜がそろったバランスのよい食事を紹介。健康アプリを活用したウオーキングイベントへの参加を呼び掛けました。

セミナー終了後には、「血管年齢測定」と「物忘れ度チェック」など健康相談会のコーナーが設けられ、参加者は薬剤師のアドバイスを受けながら、日々の健康づくりの参考にしていました。
次回のNIC健康セミナーは8月9日、柏崎市の市産業文化会館で開催の予定です。お近くにお住まいの方はぜひご参加ください。
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