8/9 柏崎市でNIC健康セミナー 病院維持し、安心な地域へ
- ke-yamamoto
- 8月10日
- 読了時間: 2分

(2025/8/10)
地域医療や地域特有の疾病について専門医らが解説する「みんなの医療・介護 NIC健康セミナー」(NIC新潟日報販売店グループ主催)が8月9日、柏崎市の市産業文化会館で開かれました。約50人が参加し、地域の病院の現状と将来像、慢性腎臓病(CKD)の予防・治療などについて学びました。
この日は、柏崎総合医療センターの相田浩院長、同病院の長谷川伸副病院長、柏崎市健康推進課の佐藤佳誉子・管理栄養士が登壇しました。

相田院長は、新型コロナウイルス禍以降の患者の受診控えや近年の物価上昇、円高などの影響により病院経営が厳しくなっていることをグラフを示し説明。コロナ禍前から検討が進む地域医療構想に触れ、「救急外来や透析、周産期医療(妊娠・分べん)などを維持し、地域包括システムを支える救急拠点病院をセンターでは目指している」と述べました。
その上で「病院を維持するためには、経費増加分に相当する費用を捻出する必要がある」と相田院長。不採算診療科の見直しや病床数の削減などを行うことで「柏崎・刈羽地域の地域医療に責任を持ちたい」と力を込めました。

また、「生活習慣病と慢性腎臓病」と題して講演した長谷川副院長は、糖尿病や高血圧といった生活習慣病により腎臓の血管が痛み、CKDを引き起こすメカニズムを紹介。高血圧と糖尿病、両方の症状がある人は通常の人に比べ2.82倍、CKDを発症するリスクがある」と解説しました。
長谷川副院長は「血圧を下げることで、心血管の疾病発生率は低下する」とした上、CKDの患者も血圧を上手にコントロールすることで、進行を遅らすことができると強調しました。

一方、佐藤管理栄養士は、県平均に比べ糖尿病のリスクが高い人の割合が多いなど、柏崎市特有の健康課題を紹介。健康寿命を延ばす三つの習慣として「毎年、健診で『今の自分』を知る」「生活習慣をちょこっと見直す」「動くことを日常に取り入れる」ことを挙げ、体操教室やウオーキングイベントへの参加を呼び掛けました。

セミナー終了後には、健康相談会も開かれ、参加者は「血管年齢測定」「もの忘れ度チェック」を受け、自身の健康状態を確認していました。
次回のセミナーは9月20日、上越市の高田城址公園オーレンプラザで開催します。お近くの方はぜひ、ご参加ください。
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