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スポーツ医学と私

  • ma-hara3
  • 1月5日
  • 読了時間: 4分

               (2026/1/6)


 スポーツとけがの少年時代

 

 小学生では陸上、水泳と少年野球、中学ではバレーボールとサッカー、高校からはサッカーとスポーツに明け暮れ、ねんざや骨折など、けがが絶えなかった私は外科医の父親の影響を受けて新潟大学医学部に行きました。そこでもサッカーに没頭しながら3度の骨折を経験し、卒業後は必然的に整形外科の道に進みました。

 

新潟医療福祉大学

健康科学部健康スポーツ学科  

           大森 豪教授

 






 スポーツ医学との出合い


 新潟大学病院整形外科では「膝関節・スポーツ医学研究班」に属したものの、人工関節の研究で米国に留学。帰国後も大学で変形性膝関節症の臨床と研究の毎日でした。そんな中、新潟県サッカー協会医科学委員会のメンバーに加えていただき、国体の帯同や国際試合の会場医事など、スポーツの現場に関わるようになりました。さらに、日本臨床スポーツ医学会に参加しスポーツ医学は整形外科だけではない広い学問領域であること、スポーツ選手の外傷・障害も多岐にわたり、治療と同時に予防が極めて重要であることを学びました。 



 スポーツドクターとして 


 日本体育協会(現、日本スポーツ協会)の公認スポーツドクターとして国体の新潟県選手団ドクターや、Jリーグアルビレックス新潟FCの初代チームドクター、1998年のサッカーワールドカップ仏大会の視察や2002年サッカーワールドカップ日韓大会での新潟会場チーフメディカルオフィサーなど、スポーツ現場の医事に参加し、同時に整形外科医師として多数のスポーツ選手の治療を行ってきました。その中でスポーツ後進県と言われる新潟県では、スポーツ医学への関心と熱量が社会にも医療者側にも十分では無いことを感じてきました。



 スポーツ医学への新たな取り組み


 2013年に新潟医療福祉大学へ移ってからは、アスリートサポート研究センター長として、強化クラブなど学内トップアスリートの医科学支援システムを立ち上げました。本システムにより、アスリートの外傷・障害発生状況のデータ管理をにした治療、リハビリ、栄養、メンタル、動作解析など多方面からの総合的なサポート体制が可能となりました。この活動は大学スポーツ協会(UNIVAS)の高い評価を受け、22年度の「UNIVAS AWARDS」の受賞につながりました。さらに、その後の新潟県内におけるアスリート検診体制の構築や女性アスリート支援の研究活動を通して22年にスポーツ庁のモデル事業に選定され、23年12月に新潟地域のスポ―医科学の発展を目指す「新潟スポーツ医・科学コンソーシアム」が発足しました。



 新潟地域のスポーツ医学発展を目指して


 現在、私は「新潟スポーツ医・科学コンソーシアム」の会長として新潟県内のアスリート

支援の大学連携や女性アスリート支援ネットワーク、中学校部活動の地域移行における指導者の医科学研修システムなどに取り組んでいます。そして、26年度からはビッグスワン内にある新潟県健康つくりスポーツ医科学センターを拠点としてアスリート支援だけでなく、健康スポーツ分野にも活動の幅を広げていく予定です。

 新潟で生まれ育った一人として、アスリートが活躍し全ての人々が健康で暮らせる新潟を目指してスポーツ医学の発展に努力しようと思っています。

  (2026.1.6掲載)


1998年ワールドカップ仏大会.ワールドカップにおける日本人初のちょんまげとハッピと言われる映像.衛星放送で世界中に配信された
1998年ワールドカップ仏大会.ワールドカップにおける日本人初のちょんまげとハッピと言われる映像.衛星放送で世界中に配信された


【略暦】 おおもり・ごう 新潟県新潟市出身。1985年新潟大学医学部卒業、整形外科入局。1990年米国留学。
 2004年新潟大学超域研究機構教授、2013年から新潟医療福祉大学健康科学部健康スポーツ学科教授として現在に至る。整形外科医としての専門は膝(ひざ)関節外科、スポーツ医学、生体工学。また、新潟県スポーツドクター協会会長、新潟スポーツ医・科学コンソーシアム会長、新潟市スポーツ協会副会長として新潟県のスポーツ医学の普及・発展に尽力している。

 次回は新潟リハビリテーション病院院長の山本智章(やまもと・のりあき)先生です。山本先生は大森先生と新潟大学医学部の同期で、大森先生はサッカー部、山本先生は準硬式野球部で共に同じグランドで汗を流し、卒業後も同じ整形外科医として切磋琢磨してきました。山本先生の野球愛は深く、高校野球の投球数制限や少年野球のひじ障害予防検診、さらに投球障害の書籍執筆など幅広い活動を行っています。また、整形外科では骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を専門として、来年新潟市で第28回日本骨粗鬆症学会を開催する予定です。

協力:株式会社メディレボ









 
 
 

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