手外科ってなに?
- 1 日前
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(2026/5/7)
手外科(てげか)とは整形外科と形成外科を基盤とする手を含む上肢の機能を改善する医学専門分野です。人類は手を使って道具を操ることで脳の発達がおき、文明を発展させてきました。脳における手の支配領域は非常に大きいものがあります。
一般財団法人 新潟手の外科研究所
新潟手の外科研究所病院
理事長 坪川 直人
手で読み、会話も可能に
心臓、肺、肝臓などの臓器とは異なり、手は生命維持に直接影響はありません。しかし人間の手は非常に敏感な知覚、優れた運動機能を有しており、日常生活において手が使用できない不便さは計り知れません。視覚障害者の方では物を触ることで対象を認知でき、点字を使用することで物語を読むことができます。聴覚障害者の方は手話を使って会話が可能となります。
世代、性別を超え受診
手外科は非常に多くの疾患を扱っています。小児の生まれつきの手の障害、学生のスポーツ障害、壮年者の手の労働災害、更年期におけるメノポハンドと言われる腱鞘(けんしょう)炎、手根管症候群、手指変形、高齢者の手首の骨折など、年齢、性別を超えて多くの患者さんがいらっしゃいます。手の外傷も多種多様で骨折、腱断裂、神経断裂、血管断裂、手指切断などがあります。積極的に手外科外傷の救急患者さんも受け入れており、指切断の再接着術(指をつなげる手術)なども行っています。手術手技は繊細で、顕微鏡や手関節鏡が必要な場合があり、特別なトレーニングが必要です。
手術件数は全国トップ

当研究所では日本国内から大学、地域を超えて、若手医師に対して顕微鏡を用いた手術の練習や手外科研修を行っています。毎年新潟手の外科セミナーを行って若手医師の手外科教育を行っています。また基礎研究も行っています。臨床では新潟市、新発田市、胎内市、村上市の近隣地域をはじめとして、新潟県全域、山形県、富山県、福島県、関東地域などから患者さんが訪れています。手外科手術件数は全国トップで年間3900件を超える手術を行っています。手がしびれる、手が麻痺(まひ)して動かないなどの神経障害では、手外科疾患での絞扼(こうやく)神経障害である手根管症候群、肘(ちゅう)部管症候群などと頸椎(けいつい)での神経圧迫である脊髄(せきずい)症、神経根症や脳梗塞、神経内科疾患との鑑別が必要です。脊椎(せきつい)外科、脳神経内科の先生方との連携が必要です。手指関節の変形はリウマチや免疫性疾患との鑑別が必要ですので腎膠原(じんこうげん)病内科の先生方との連携を行っています。
これからも患者さんに対して適切な診断と治療を提供していきたいと思っています。手外科といえば新潟手の外科といえる体制を整えていきたいと思っております。

【略歴】つぼかわ・なおと 1985年新潟大学卒業、新潟大学整形外科教室入局。94年アメリカシラキュース大学留学。97年新潟手の外科研究所。2012年、聖籠町に新潟手の外科研究所病院開院。日本手外科学会名誉会員、日本肘関節学会名誉会員 東日本手外科研究会名誉会員、日本整形外科学会専門医、日本手外科学会専門医
次回はみどり病院 院長 成瀬聡先生です。病院長会議でお世話になりました。神経内科の専門で、新潟の認知症治療のスペシャリストです。私の父もお世話になりました。また、息子同士が同級生でもあり、親しくお付き合いさせていただいています。
協力:株式会社メディレボ


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