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健やかな肌でいるために

秋は揺らぐ季節

正しい保湿とシンプルケアでいたわって


 肌は環境の変化に敏感で、季節の変わり目は揺らぐものです。秋も乾燥肌に悩む方が増える季節ですが、これは気温が急に下がったり、暖房を使い始めたりして室内の湿度が下がることなどが原因。風に当たるだけで肌は乾燥してしまうので、特にこれからの時季は、直接エアコンやヒーターの温風が当たらないようにすることも大切です。

 乾燥に対するケアは保湿がメインですが、気をつけてほしいのは過剰な保湿。肌がふやけた状態になるほどの保湿は、かえってバリア機能が低下してしまいます。一瞬潤ったように感じても、そのあと逆に乾燥しやすくなってしまうのです。例えば、水分たっぷりのシートマスクは使用時間を守り、使用後はクリームでケアしたほうがいいでしょう。肌が敏感になっているときは、化粧水やシートマスクなど水っぽいアイテムは刺激になることもあるので、お休みしたほうがいいと思います。

 スキンケアではアイテムの重ね過ぎに注意が必要です。いくつもの化粧品を使うことが肌の負担になる場合もあり、それによってくすみが起きたり、毛穴が開いてしまったりすることもあるのです。肌の揺らぎを感じるときは、アイテムをプラスするのではなく、あえて引き算してみてください。

また敏感肌の方は、入浴は40度以下のお湯で、湯船に浸かるのは15分以内に。熱すぎるお湯は皮脂を奪ってしまいますし、長く浸かれば体も乾燥しやすくなります。入浴後はできるだけ早めに保湿剤を塗りましょう。

 皮膚は入れ替わる臓器なので、もとになる栄養素が不足すると健康な肌が作れなくなり、かさつきの原因になることもあります。中でも大切なのはタンパク質。お肉、お魚、卵、大豆ですね。しっかり足りている方は肌や髪に艶があります。健康診断の血液検査にタンパク質の数値があるので、チェックしてみるのもお勧めです。鉄や亜鉛、ビタミン類も大事な栄養素。食事の際にこれらを意識し、時にはサプリメントで補いながらバランスをとることで、肌が丈夫になり、揺らぎにくくなりますよ。

 




ネクストスキンケアクリニック・美容皮膚科

院長 小川真有美さん

★PROFILE★

新潟市出身。北里大学医学部卒。医学博士。西区・皮膚科まるやまクリニックなどを経て、2017年より現職。「医学的根拠に基づいた治療で肌は変わる、肌が変わると気持ちも変わる」と日々、診療にあたっている。








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