(2026/8/7) 病院管理の仕事の合間に、救急外来や訪問診療を担当し、民生委員の集まりにも顔を出す中で医療福祉についての多くの方の声を聞いてきました。その経験から浮かび上がってきた課題を「虫の目」「鳥の目」「魚の目」の三つの視点で考えてみます。 JA新潟厚生連糸魚川総合病院 病院長 山岸 文範 患者さんを見る虫の目 まずは「虫の目」です。目の前の一人の患者さんの歩みを見つめる視点です。独居の高齢者が、体調が悪くても病院に行けないことがあります。バス停は遠く、電動車を置く場所もない。タクシーを使えば高額で、来るまでに時間もかかる。そうして我慢しているうちに症状が悪化、自宅で倒れて翌日以降に家族に発見される。病院に運ばれた時には、熱中症や脱水、急性腎不全、心不全、感染症などが重なり、認知症もあるため